途方に暮れる夜が嫌い…

ミッツママの気まぐれ日記
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2011年8月

本日の『サンジャポ』をご覧頂いた方たちから、たくさんのお便りを頂きました。
真摯な言葉で、毅然としたコミュニケーションをはかってくださった皆様に感謝いたします。

このようなネットを使ったコミュニケーションは、本来あまり好きではないのですが、言いっ放しは良くないと思うので、恥を忍んで返答をさせて頂きます。

まず。テレビをはじめとするメディアで発信されている情報や意見が、世間や人々の「総意」などでは決してありません。
影響力はあれど、そこまで依存してよいものだとも思っていません。
あくまで私は、私個人としての意見や感情を「メディアに乗せられる形」に精査して発言をしています。それが私の仕事のひとつです。
私自身、偏った潮流に対しては、なるべく公平な目を持っていたいと常に思っています。
よって、昨今の韓流ブームに対しても、私は手放しで何でもかんでも「やんや!やんや!」というスタンスも感情も全く持ち合わせてはいません。

どんなビジネスにも、仕掛けはあります。
ビジネスというのは、ある意味『賭け』です。
そこに勝算を目論んで、あらゆるビジネスは展開されています。
それがいささか強引に見えようとも、その『賭け』をすることは、資本主義の社会としては自由です。
そして、それに対して消費者が、あらゆる判断・選択をするのもまた自由なのです。

私は俳優の高岡さんのこと、もしくは彼の発言を肯定なり否定をしたかったのではありません。
彼は、彼自身の意見として、ちゃんと素性と出所を明確にした上であのような表現をされました。
その後の展開に関しては、これもまた彼の置かれている立場や責任から起因したものと思いますので、それに対してどうこう言う筋合いもありません。

私が言わんとしていることが上手く伝わらなかったとすれば、それは私の文章構成力とテレビ上での表現力の乏しさ故のことです。精進いたします。

何よりも私が言いたかったのは、マスメディアが提示する情報の強固さに対して危機感を覚える人たちと同じように、昨今あたかも「世論の主流」であるかのように捉えられているネット上での表現方法の「稚拙さと無責任さ」に危機感を感じているということです。
ヒステリックに感情に任せた言葉を、出所が分からないのをいいことに、余りにも安易に吐き捨てる今のネット社会の流れを目の当たりにする度に、日本人の持つ美徳や自尊心はどうなってしまうのだろうと思うのです。

何とかのひとつ覚えのように、ただ頭ごなしに韓国を批判し差別をするだけの、匿名性の卑怯さが、日本人として情けない。
例え同じようなことを、向こう側もやっていると主張するのだとしても、甚だお粗末ではないでしょうか。

私は、海外に住む日本人として、また同性愛者として、目に見える差別も、目に見えない差別もいろいろと受けてきました。
『目には見えるが姿の見えない嫌がらせ』。例えばイタズラ電話やピンポンダッシュ。私が見受けたところ、今の「ネット」と呼ばれる場所における韓国批判の半分ぐらいが、それと似たようなものだと思うのです。
そんなものをどう尊重しろと言うのでしょう。

そういった意味で、私は「韓流」に踊らされるのと同じくらいに、「ネット上での安易な言葉の連鎖」に踊らされ、日本人の美徳のようなものが、内側からどんどん脆弱になってゆくのが嫌なのです。
それが私の日本に対する「愛国心」なのです。

今回、皆さんが寄せてくださったお便りやコメントは、その方個人の意見として拝聴できる毅然としたものばかりで、とても嬉しく思っています。
好き嫌い、正か誤かの判断も決断も選択も、自分の頭と心と体を使ってこそです。
粗野な流れに踊らされて、顔を隠して罵声だけを上げるのは輩(やから)のすることです。いちばん卑怯で愚かなことだと私は思います。

私の経験上、「敵」とみなすものに対して、多角的な見解を持てずに、ただ声や手をあげるのは、極めてみっともない。
どんなに感情的になろうと、一度でも立ち止まり、辺りを見回し、視野を広く持ち、複数の方向から物事を見てみることが、いちばん大事だと考えます。
それが、良くも悪くも戦後の日本にとって、最も求められた姿勢であり、また最も優れた能力のひとつであると思っています。
戦争に負け、欧米に対して言葉にできないコンプレックスを抱きながらも、世界一の経済大国にのし上がったこの国のプライドです。

やがてその勢いが衰え、近隣諸国に追い上げを食らった時に、今のような狭視的な精神では、ただの負け惜しみ、もしくは今までの腹いせにしか見えません。
日本人は“したたか”で“奥ゆかしく”あったからこそ、「黄色い猿」などとバカにされながらも、ここまで強い国になれたのだと信じています。

来週の月曜日は、66回目の終戦記念日です。
この国にとって、本当に大事な「愛国心」「自尊心」とは何ぞやということを、私もオカマなりに考えます。
子孫を残すこともできない私にとって、この国のためにできることなど、せいぜい指を指されて笑われて、お金を頂いて納税するくらいです。
そして、奇麗事かも知れませんが、言葉や感情の表し方を潔く、美しく保っていきたいなと強く思っています。

受け入れたくないもの、生理的に好きじゃないものを、ただ「拒絶」し「排除」しようとしても、それは何の発展にも繋がりません。
それらとどう向き合い、どう共存してゆくかを冷静に見極められるのが、本当の「強さ」だと思います。

私は、日本がこれからもそんな強い国であって欲しいと願っています。
日本が韓国に乗っ取られる?
日本人として、どの口がそんな情けないことを言ってるんでしょうか。

したたかではあっても姑息な生き方はしたくありません。


 

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